story
【幼少期とファッションへの目覚め】
デザイナーの小城由香里です。
私は鹿児島県出水市という山と海が近い自然豊かな環境で育ちました。何もない静かな日々の中で、子供の頃から都会の華やかさやファッションへの憧れを強く抱いていました。
小さな頃に始めたピアノや、オシャレへの情熱は、友達と一緒に洋服を作ったり、ファッションショーを開催したりする形で表現しました。バイクやヘルメットにペイントしたり、部屋をデコレーションしたりする中で、創作する喜びを知り、様々なファッション雑誌や映画から刺激を受けました。
【東京での学びと経験】
憧れを胸に上京し、文化服装学院を卒業しました。その後、縫製工場やアパレル会社、さらに異なる業界で仕事を経験する中で、ファッション現場の楽しさを学びました。
そんな中、2014年、地元鹿児島の幼なじみの結婚式のために初めてウェディングドレスを制作する機会を得ました。
親友のためにドレスを作る経験が、とても幸せで特別な時間でした。
【ontの誕生】
元々自分でブランドを持ちたいと思いつつ、何を作るか迷っていた所、結婚式という特別な瞬間に着る、ウェディングドレスを作るという幸せな経験から、“ここから始めていこう”と自然に思えていました。
この経験をきっかけに、「人々の大切な瞬間に寄り添うドレスやアクセサリーを作りたい」という気持ちで、ブランドを立ち上げる決意をしました。
ドレスの制作に時間がかかるため、最初は天然石やシルク生地、木材を使ったアクセサリー制作から始めました。それがontの原点です。その後、シルバーやゴールドなど新たな素材に挑戦する中で、デザインの幅が広がりました。
【デザインの哲学】
ontのアクセサリーは、自然や動植物、星や宇宙などの世界からインスピレーションを受けています。
その形は有機的で不規則なものが多く、生命のエネルギーや自然の美しさを表現しています。
時に「これは何の形?」と聞かれることもありますが、言葉では説明しきれない感覚的なものが多いです。ただ一つ言えるのは、私が制作するすべてのアイテムは「身につけた人がポジティブなエネルギーを感じられるように」という願いが込められています。お守りのようにそばにいてくれる存在であってほしいと思っています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
これからも日々の暮らしの中で、家族や友人、自然、アートなど、さまざまなものからインスピレーションを受け、それを糧に作品作りに取り組んでいきます。
ontのアクセサリーやドレスが、皆さまの日常や特別な瞬間に寄り添い、小さな喜びやパワーとなることを心から願っています。